26日、来年1月に統合する「三菱地所レジデンス」の記者説明会が行われた。プレゼンテーションは三菱地所の木村社長(上の画像)と新会社の八木橋 社長である。冒頭、木村社長より統合のねらいが説明され、その後八木橋社長から三菱地所レジデンスの企業ビジョン、事業領域、事業戦略、戦略遂行のための 施策、そして新しいマンションブランドが発表された。
新会社「三菱地所レジデンス」のマンションブランド名は『ザ・パークハウス』。「これまでの"パークハウス"に蓄積されてきた信頼や安心感をブランド価値として継承していきたい」ということであった。実際の顧客や検討者アンケートがベースにあるという。
戦略の柱は、「ボリュームゾーンを取りにいく」。これが意外だった。
時間を要するニュータウンやボリュームゾーン(3,000万~6,000万)を外れる価格帯のマンションはドメインとしない。「新しい価値探求の意味で、都心の高額マンションは取り組む」とはしたものの、あくまで主戦場ではないと決断した。
三菱地所の分譲事業は「泉パークタウン」や「パークハウス多摩川」に代表される面開発。それに「パークハウス芝白金台」や「本郷パークハウス」など港区、文京区の都心部における高級マンションのイメージが強い。
マーケットデータから顧客像を割り出してビジネスを展開するというよりも、既存にはない理想の街並みそのものを壮大なスケールで描く。あるいは、都心の好立地で一戸建て級の床面積に半歩先の高級感をハイエンドに問うてみる。そんな印象である。
三菱地所設計の確かな技術力を礎に、あるべき姿を追い求めてきた理想的なプロダクトアウトの企業体であった。異業種とのコラボレーションやいちはやく独自の性能評価開示システムを構築した時代対応力も備えていた。
三菱地所のマンションをよく知る者にとってすれば、今回の経営方針は大英断に映るに違いない。
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