昨年9月1日、日本免震構造協会が発表した「東北太平洋沖地震における免震建物調査」によると全体の3分の1にあたる現場で不具合が発見されたという。原因は、設計、施工、管理の3つに分かれるが、維持管理上の問題が圧倒的に多かった。しかも大半はエキスパンションジョイント(地盤と建物の絶縁)部分、おもに地表近くが今回該当するものと思われる。ゴミが挟まった、可動部が錆び付いて動かなかった、後施工で建造物を建ててしまっていた、など。協会の話では、地震の加速度を抑える要のアイソレーター(積層ゴム)は一切不具合はなかったとのこと。