JR山手線の「高田馬場」から「目白」に向かうとき、右手にちらりとレンガ風のマンションが目に入る。東京の街並みにマンションなどは珍しくともなんともないが、この建物は普通のそれとは違う。ほんの少しでも住宅のデザインや建築に関心があれば、おそらく目が止まる。その理由は、色合いの重厚さに加え、ガラス面の多いスタイリッシュな出で立ちが、他に例を見ないからである。
マンション名は「目白ガーデンヒルズ」という。独特の外観は免震構造の採用により、壁式構造を中高層のマンションで実現できたことによるもの。だから、普段は見ない、背のそれなりに高い建物ながら柱や梁が開口部を囲むことない景色が目を止めさせるのである。薄い壁と大きな窓が「何か違うな」と思わせるのである。