免震マンションの説明には、「揺れを1/2~1/3軽減する」という表現が使われていた。これは厳密には間違いではないが、「揺れ幅を小さくする」と誤解を与えかねない言い回しである。だからだろうか。最近では減ってきている。望ましくは「地震力を1/○~1/○低減する」である。
実際、揺れ幅は小さくならない。むしろ免震は耐震に比べて振れ幅だけを見ると大きくなる場合がある。地面と接する耐震と地面と切り離した免震では十分予想できることだ。しかし、揺れる幅が大きくはなっても、家具の転倒やモノの落下が抑えられるのは、その揺れ方がゆっくりだからである。このような免震にまつわる正しい知識のひとつとして「残留変位」と「クリープ変位」について簡単に記事にまとめた。