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「Soleco(ソレッコ)」の解説

2012/05/30

「Soleco(ソレッコ)」は、三菱地所レジデンスが売主の新築マンションに搭載された「太陽光発電パネルと高圧一括受電を組み合わせた電力供給システム」の名称である。主に総戸数40戸以上の物件に採用。「Soleco」とは、環境問題のソリューション(solution)とecology&economyを足した造語である。2009年に構想を発表し、2010年のグッドデザイン賞を受賞。2012年5月時点で17棟が稼働しており、今年中にはさらに11棟増える予定だ。これまでは、東京電力の管轄地域に限っていたが、来年からは関西でも稼働し始めるため、年に30棟ずつ増える見込みだという。

太陽光発電パネルの設置と高圧一括受電の導入は、すでに他のデベロッパーも取り組んでいるが、「ソレッコ」の特徴は、設備一式を三菱地所レジデンスの子会社である「メックエコライフ」が所有することである。したがって、個々のオーナー(つまり「管理組合」)はメンテナンスの手間とコストから解放される。耐用年数が10~25年程度と言われている設備機器だけに、このメリットは大きい。さらに細かく言えば、一括受電に関わる設備は導入業者のものであることが一般的なため、「太陽光発電パネル」の設置費用がマンションの販売代金に含まれずかつメンテナンスフリーであると限定してよかろう。ただし、一括受電設備導入業者に対する与信管理からも解放されることもじつは見逃せない利点ではある(「ソレッコ」の場合は、三菱商事系列の「中央電力」がパートナー業者となる)。

入居者には、経済的なメリットとして、高圧受電による「毎月の専有部における電気料金が、低圧にくらべて10%削減できること」と、太陽光発電パネルの電力供給により「棟全体の共用部の電気料金が年間で12万円程度削減できること」が付加される。棟全体で浮いた削減費用は、管理費の引き下げに及ぶにはあまりに少額であるため、「修繕積立金に充当するのが現実的ではないか」(「メックエコライフ」常務取締役 唐澤眞二氏<上左の画像>)ということである。

「ソレッコ」のスキームは、メックエコライフが中央電力に一括受電設備賃貸で得た収入を導入コストに充て、また太陽光で発電・消費した年間約6,500kwh/棟(実績)の電力を環境価値化し、三菱地所に売却(10円/kwh)することで成立している。

「一括高圧受電」なる言葉がまだ耳慣れないときにスタートした「ソレッコ」だが、それに追随するように、昨年三井不動産レジデンシャルが「エレコさん」を発表。似かよった内容ではあるが、差は、検針や請求を「三井不動産住宅サービス」が行うことによる削減額メリットの違いと管理会社との連携の度合いの違い。また蓄電池を導入している点も異なる。三菱地所レジデンスによれば、昼間太陽光で発電した電力は余ることなく、同時に100%消費しきるそうだ。

「ソレッコ」は、深夜電力を利用したオール電化住宅では運用できない。したがって、IHクッカーとの相性はよくないといえそうだ。また、3年に一度、点検のために停電となることから、銀行ATMを設置するような複合ビルでは導入不可能である。住宅においても、この停電に関しては、慣習として持たないだけにトラブルは未知数である。

画像:<上中>メールコーナーには発電情報液晶パネルが設置されている。行政(世田谷区)の強い要望があったそうだ。<下左>30階建ての屋上は強風を考慮して、地面と平行に太陽光発電パネルを備え付けている。<下右>「ザ・パークハウス三軒茶屋タワー」モデルルーム。ワンフロア4~5戸であるため、非常にスリムなタワーであった。

 

 

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