不動産ジャーナリスト会議 家の時間

「マンション標準管理規約」改正のポイント

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昨日日本不動産ジャーナリスト会議研修会は、国土交通省住宅局市街地建築課長 香山幹氏、マンション政策室長 佐藤将年氏、同室課長補佐 長谷川栄光香氏をお招きし、現状のマンション政策における課題ならびに標準管理規約改正の背景とポイントについて解説してもらった。

最新データでは、日本における分譲マンションストックは約623.3万戸。うち旧耐震ストックが約106万戸。国交省では、そのうち約6割が耐震強度不足と推定している。築40年を超えるマンションは現在約56万戸。10年後には約3倍の約162万戸、20年後には約6倍の316万戸になり、老朽化マンション問題は今後深刻さを増すものと思われる。

3月18日閣議決定された「住生活基本計画」では居住者の視点、住宅ストックの視点、産業・地域の視点をポイントとし、「建て替え促進」=敷地売却制度の新設や「団地再生」、「管理組合の活性化」について具体的に対策を講じた。建て替え促進は数値目標を導入。今後10年間で250棟の建て替えを目指すという。これはこれまで40年間で実現した建て替え棟数と同じ値である。

マンション管理適正化指針ならびに標準管理規約の改正は以下の通りである。

マンションの管理ルールについては、高齢化による管理組合の担い手不足、管理費滞納等による機能不全、暴力団排除の必要性、災害時のおけるルールの明確化など課題が山積、新たなルールの整備が求められているなかで、平成24年1月「マンションの新たな管理ルールに関する検討会」を発足、平成27年3月に報告書を取りまとめた。パブリックコメントを同10月21日~11月19日に実施している。

マンション管理適正化指針「マンション管理適正法第3条」にコミュニティ形成の積極的な取り組みを新たに明記、外部専門家を活用する場合の留意事項を明記した。マンション標準管理規約では「選択肢を広げるもの」として外部専門家活用、決議権割合、「規定の明確化による適正な管理」としてコミュニティ条項等の再整理、管理費等滞納の措置、「社会情勢を踏まえた改正」として暴力団等の排除条項、災害時の管理組合の意思決定、管理状況などの情報開示などについて単棟型を平成28年3月14日に、団地型及び複合用途型を平成28年3月31日に改正。

コミュニティ条項の再整理は以下の通り。

新設された指針の前文「マンションにおけるコミュニティ形成は、日常的なトラブルの防止や防災減災、防犯などの観点から重要。管理組合においても建物の区分所有などに関する法律に則り、良好なコミュニティの形成に積極的に取り組みことが望ましい」とし管理組合が留意すべき基本的事項として「自治会及び町内会等は各居住者が各自の判断で加入するものであることに留意すること。特に管理費の使途についてはマンションの管理と自治会活動の範囲・相互関係を整理し、管理費と自治会費の徴収・支出を分けて適切に運用することが必要。なお適切な峻別や代行徴収にかかる負担の整理が行われるのであれば、自治会費の徴収を代行することや防災や美化などのマンションの管理業務を自治会が行う活動と連携して行うことも差し支えない。」

国土交通省の考え方として「コミュニティ活動自体を否定しているものではない」とし、強制徴収される管理費は、自治会費、親睦目的の飲み会、一部の者に対象が限定されるサークル活動に支出されることは適切ではないと考える。夏祭りなどのイベントの是非については各管理組合の合意形成によるべきものであるとしている。

質疑応答で「RJC48の存在をご存知ですか?」と聞いてみたが知らないということである。周知徹底に積極的な事例を普及することは大いに役立つと思う。

関連サイト:大規模マンションの管理修繕

 

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