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首都圏新築マンション、概況は低調も「物件毎に異なる売れ行き」

今月16日、「首都圏新築マンション市場動向調査」(不動産経済研究所)が発表された。2017年9月度は、発売戸数2,978戸(前年比▲13%)初月契約率64.9%、販売単価84.6万円/m2。発売が2ケタダウンであるにもかかわらず、好不調ライン(70%)を5ポイント以上下回った。同レポートには即日完売物件の一覧が併記されているが、9月は4物件96戸。物件数はともかく、戸数が異常に少ない。それもそのはず、新発は1物件のみ。しかもそれは総戸数50戸未満。残り3物件はいずれも「3期以降」。販売戸数2戸と9戸というのがあったから、実質的には2物件ともいえる。現在の首都圏のマンション市況を一言で表すとするなら「かなり低調」と言わざるを得ない。

だが、マンション市場は「二極化」といわれて久しく、最近では「多極化」という表現でその複雑な市況をあらわすようにしているが、それでも実態は伝わりにくくなってしまった。具体的にどういうことか。

例えば、売れ行きの非常に良い物件は「急いで出し切ってしまわない」。ニーズが強ければ、売値を上げられる可能性があるからだ。一般的に「相場」という言葉は、ある「地域」の範囲などを差して使うことが多いが、昨今では「1棟のマンション」でもそれが起こり得る。不動産は「細分化してマーケットを観察することが鉄則」なのだが、棟別に見なければ実態はつかめないということだ。世の中、なかなかインフレにならないといわれているが、こと人気マンションに限っていえば「普通に進捗」しているということだ。好調な現場ほど「早期完売」を目指さない。自ずと集計値、つまり戸数も初月契約率も芳しい値にはならない。牽引もしないのだ。加えて、これまでならそのような現場は「都心」や「駅前」といったキーワードであらわせたが、それも今となっては抽象的になった感がある。さらなる「希少性」要素が求められる。

 

 

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