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前日の記事「評価」の解説

2012/05/24

『ザ・パークハウス池田山』MRのクローズドキッチン

前日の記事「『ザ・パークハウス池田山』の評価」を掲載したあと、何人かの方と話した。いいたいことがどうも7割程度しか伝わっていないような気がしたので、ここに補足する。「個の空間を想う前に、長らく築かれてきた街の景観を優先すべき」という部分について、である。

ここ数年、マンションは「開口部をできるだけ大きく、バルコニーも広めに」する傾向がある。マンションの特徴である眺望を楽しみ、また売買対象ではないバルコニーで付加価値を高めようというのがねらいである。柱を外に出すアウトフレーム工法、扁平梁、壁式免震などをこれらすべて、開口部を大きく取って採光や眺めを確保するのが目的だ。ハイサッシュをイラストにしてPRしているのもよく目にするはず。そして、バルコニーは奥行を広げ、スロップシンクも付け、本来の室外機置き場や物干し場としての用途以外を多く担うまでになった。モデルルームではテーブルを置くのが珍しくないので、アウトドアな空間として捉えてほしいわけだ。

しかし、池田山のあの現地でそれをやったらどうなるだろう。たしかに、図面だけを見比べれば、今風の方が人気があるかもしれない。しかし、実際を想像すると、おそらくバルコニーでお茶をするなんていう気分にはならないのではないか。外観上も、せり出したバルコニーは景観にそぐわないはず。低層で道路までの距離が近い場合、大きな窓は室内が丸見えになるため、日中もカーテンで閉ざすことが多くなるだろう。そうなれば逆に採光の少ない居住空間になる可能性がある。加えて、「見られるのがいやだ」というのはあくまで自分の視点からだけの気分であって、「見える」側(歩行者)の立場にも配慮することが、ある意味施主(この場合、三菱地所レジデンスになるわけだが、「購入者」として読んでいただきたい)の責任というものである。

敷地の形や法令上の制約から、インナーバルコニーにせざるを得なかった面もあるだろう。ただ、それを加味しても、あまりに思い切った(割り切った)発想に対して、明確に評価されるべきだと思ったのである。「個の空間を想う前に、長らく築かれてきた街の景観を優先すべき」とはそういうことだ。

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