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代表取締役会長西浦三郎氏が語る「ヒューリック」の成長戦略

「ヒューリック」代表取締役会長西浦三郎氏(中央)

「ヒューリック」代表取締役会長西浦三郎氏(中央)

昨日の日本不動産ジャーナリスト会議研修会は「ヒューリックの成長戦略」。講師は同社代表取締役会長西浦三郎氏。

ヒューリックは、1957年日本橋興業(株)として設立。事業目的は当時の富士銀行(現みずほ銀行)ビル管理業である。西浦氏は1971年富士銀行入行。1998年同行取締役、2000年同行常務執行役員、2004年同行取締役副頭取を経て、2006年日本橋興業代表取締役社長。

2007年50周年を機に「ヒューリック」に社名変更。2008年東証一部上場。上場来、増益増配。2014年JPX400銘柄採用。2015年約800億円公募増資。

日本格付研究所では三菱地所AA+p、三井不動産AA、住友不動産A+に次ぐA+を取得。ちなみに東急不動産A-、野村不動産A、東京建物A-である。

「成長性」「安全性」「生産性」の3つをバランスよく保つ経営を心掛ける。指標には成長性=経常利益年平均伸率26%(同業大手の中では1位)、安全性=自己資本比率28.6%(同2位)、生産性=ROE13%(同1位)。

事業コアは、都心部に特化した駅近オフィスビル賃貸業である。2016年6月末時点、保有ビル214件のうちオフィス166件。うち東京23区で77%、駅徒歩1分38%、2-3分31%。3分以内が約7割(69%)である。「3分は駅から見える距離」(西浦氏)銀行出身者らしい発想である。空室率は同時点で0.5%「ほとんど空いていないような数字」(同)。

戦略エリアは「有楽町・銀座」「浅草」「渋谷・青山」「新宿」の4つ。新宿は「東口しかやらない」。数寄屋橋から銀座までの晴海通りは路面で「最高坪賃料@40万円出る」。「川のあるエリア(浅草)は注目」されるなど、独特の考えをもってエリアを限定する。

オフィス以外では、高齢、観光、環境の3Kを成長分野にし、都心から2時間で行けるプレミアム旅館、ホテルアセットなどを展開している。

印象的だったのが人事処遇。新卒は男女半々、4年卒と院卒も半々。独身寮費は30歳まで無料。社員本人が死亡した場合は役職、勤続年数にかかわらず弔慰金1000万円。遺族等支援制度として養育中の子が22歳になるまで毎月15万円支給。配偶者が無職の場合はグループ企業で就業の場を提供するという。平均年収は全上場企業のなかで10位。「高い生産性を実現しているから当然」「プロフェッショナルの集団であり続ける」。

 

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