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三菱地所ホーム「オーダーグラン」赤坂に宿泊体験施設が完成

2017/08/31

三菱地所ホーム「赤坂ハウジングギャラリー」にハイライン「オーダーグラン」モデルハウスが竣工。検討顧客に宿泊体験サービスも提供する。今般のリリースは3つの点で注目に値する。

ひとつは「赤坂」に宿泊体験が可能な施設ができたこと。数時間かけて移動する必要がない利便の良さはカスタマーにとって大きなメリットだろう。職住近接の魅力もさることながら、都心でありながら赤坂御所も近い落ち着いた街並み、週末の都心部の快適性等々アーバンライフの良さを実感できる。対象者はすでに都心在住の方も多いかもしれないが、この界隈でしか味わえない心地良さに気付くのでは。その経験は、同社ブランドに寄与するに違いない。

ふたつに「エヴァリエ」の改装である点である。「エヴァリエ」は‘’我慢しないエコ‘’をスローガンに建てたモデルハウスで、積極的に外気や光を取り込み、年中稼働のエアロテックを春秋はオフにすることまでも視野に入れたエコ検証棟であった。それを全く違うコンセプトである「オーダーグラン」に改装するにはいろいろと葛藤があったと推察できるが、「経営的に投資を集中するタイミングごとにモデルハウスを建て替える」ことは「住宅の長期活用が叫ばれる趨勢」に明らかに反し、商品性とは異なるところで評価されなくなってしまう可能性も否定できない。

家の時間「我慢しないエコ‘エヴァリエ’三菱地所ホーム」取材記事

電気自動車を置いていた「カースタジオ」はゴルフシミュレーションルームに。屋外と屋内のあいまいな空間「コンサバトリー」はジャグジーと思い切ったアイデアを投入している。

 

 

みっつには加藤社長のリーダーシップが感じられた点である。上記ゴルフシミュレーションルームは同氏の発案のようだ。具体的なアイデアが顧客にどう映るかわからないが、明らかに言えることは「何でもできるんだ、と思ってもらえること」で、これは個性の表現そのものであるフルオーダーをウリにするメーカーにとっては非常に重要なことである。担当から決裁者まで全員が同意するような用途の施設は逆に言えば「お客様にささらない」かもしれない。1000万円かかったというが、それだけの投資に十分見合ったリターンが期待できるのではないか。加藤社長は2016年4月に就任して以来、おそらくすべての記者発表会で冒頭にあいさつをし、内覧に最初から最後まで立ち会い、できる限り多くの記者と会話しているただ一人のトップであり、営業マンである。

エアロテックの快適さをメディアで伝えるのは容易ではないと思う。その意味で体験施設は画期的ともいえるし、さらには口コミで伝わる効果も期待できそうだ。「宿泊目標は?」との記者の質問に「週2組」とわかりやすく回答していたが、梅雨と夏に成果が偏るのではないだろうか。PDCAを回すうち稼働がそこに集中すると思われる。

 

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