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アキュラホームの評判

2012/03/09

住宅メーカーの社長が書いた本。たいてい、この手は販促PRが目的。だから、良いことだけが書いてあるのが読む前からわかって、動機づけが難しい。ただ、共通していえることは読んでみると意外に引き込まれるものが多いということ。それは、単に自叙伝としてまとめてあるのではなく、できるだけわかりやすくて読みやすい構成に徹しているからだろう。住宅本は専門用語が多く、注釈だらけでリズムよく読み進めないこともあるが、そこは販促であることが良い方に転んでいる。

それと、ここが一番のポイントだが、社長の著書は自身の体験談や苦労話が起点になっているから、ひとつの物語として全体が見渡しやすい。この場合、「高校を卒業して大工になって孫請けの仕事をしていたときに、元請が出す請求書の数字が自分のうけた額の倍。これはおかしいと思った」というエピソードからはじまる。それから数万枚の見積書をデータ化し、数十年かけて550万円の家を建てるに至ったという、きわめてシンプルな展開である。

とくに面白いのは、大工仕事の効率を上げるくだり。家を建てる現場には、狭いところにたくさんの建材が運びこまれ、必要なときに必要なものをさがすだけで大変な手間がかかっていたという。その過程を具体的な材料の数と時間と作業手順に分解し、いかに無駄が多いかを指摘している。現場を仕切る大工さんは日当だからそんな感覚がない。結局、その非効率のコストは施主が負担していることになるんですよ、という。なるほどそれは変だ、と共感しながらページをめくることになる。

WEBで「アキュラホーム」と検索してみると、「評判」「倒産」「欠陥」という文字が並んだ。これは本の印象を逆のイメージ(安かろう悪かろう)にひっくり返してしまいかねない。他のハウスメーカーも試してみたら、大手と言われる企業名でもさして変わらない結果だったが。ひょっとしたら、ユーザーがネット上で注文住宅会社を純粋に調査比較しにくい状態にあるのかも知れない。つまり、事実に基づいた客観的なコンテンツが圧倒的に不足しているのではないかということ。モデルハウスに足を運んでもらい、直接顔を合せ、契約に運ぶ、という今までの展開から、いかに効率的に情報提供をして自社商品の優位性を理解してもらうかといったネット戦略の過渡期にいま注文住宅業界はいる。

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