ブログ 経営者の思い

「商品企画室をつくるなら、女性を配置しなさい」

2011/10/25

三菱地所元会長の福澤武さんは、住宅情報の取材で名刺交換をするなり「住宅のことはわからないよ」とおしゃった。丸の内の再開発に注力されていたこともあるが、当時住宅事業は地所の中では戦略分野ではなかった。

1999年秋に掲載予定だったこのインタビュー記事は、「ガーデンセシア」という名の南町田に建つ大規模マンションのデビューにあわせて企画したものだ。「郊外で686戸」は業界でもいろんな意味で関心を集めたが、アフタヌーンティとのコラボレーションが話題性を高め、販売は好調に推移した。この異業種提携を推進したのが商品企画室(現在は部)である。

福澤さんのインタビューは正直ほとんどなぞるようなやりとりで終始したが、ひとつだけ自論を語られたところがあった。それがほかでもない、住宅部門内に商品企画を担当する組織を配置するに至ったくだり。「住まいのなかのことを考えるんだからメンバーには必ず女性を入れなさい、と指示したんだ」とそこは熱弁をふるった。いまでは当たり前になった、洗面台の背面収納付き三面鏡などは当セクションが業界に先駆けカタチにしたものだ。また、住宅性能表示システムを販売フローに組み込むなど革新的な取り組みも手がける。

不動産バブルが起きると、商品企画に耳を貸さなくなり、不景気になると販売部署への人員シフトで手薄になる。間接部門の最たるものという印象が無きにしもあらずだが、三菱地所の商品企画部はカスタマーセンターの役割も加え、重要な位置付けを担ってきた。福澤さんの指示は当時の設立メンバーにとって心強いものだったのではないかと思う。三菱地所は今年6月、中期経営計画を発表したが「住宅」は注力すべき4本柱のひとつに位置づけられた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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